きく(菊)

キクは、キク科キク属の植物の総称。ただし、通常キクといえばイエギク(栽培ギク)を指す場合が多い。キク科キク属の植物は世界で200種ほどある。このうちイエギクは品種改良された園芸種のキクの総称で、野生のキクはノギク(野菊)として区別され、日本に350種ほど野菊が自生しており、ヨモギなどは食用とされる。

イエギク(家菊、学名:Chrysanthemum × morifolium)はキク科キク属の多年草。草丈は30~100cm。原産地は中国(チョウセンノギク(朝鮮野菊、学名:Chrysanthemum zawadskii var. latilobum)とハイシマカンギク(這島寒菊、学名:Chrysanthemum indicum var. procumbens)の交雑によって誕生した園芸植物)、米国 。日本へは奈良時代に朝鮮半島を経由して渡来したとされる。葉は羽状に大小の切れ込みがある。花期は9~12月(日照時間の調整により通年開花)。花径は5~20cm(9cm未満を小菊、9~18cmを中菊、18cm以上を大菊)。形、色は変化に富む(花の色は白、黄、橙、ピンク、青、紫)。日本で観賞用多年草植物として発展した品種群を和菊、西ヨーロッパで育種されて生まれた品種群を洋菊と呼ぶ。バラ、カーネーションとともに生産高の多い花卉となっている。別名サイバイギク(栽培菊)、スプレーマム(Spray mum)、ガーデンマム(Garden mum)、ポットマム(Pot mum)、クッションマム(Cushion mum)。

・「きく」は漢名の「菊」を音読みしたもので、「菊」の漢字には散らばった米を1か所に集めるとの意味がある。菊の花弁を米に見立てたとの説が有力。
・英名の由来は、ギリシャ語の「金色の花」に因む。日本の別称として「キクの国(the land of chrysanthemum)」が用いられる事もある。
・花の盛りは11月だが、冬になっても「残菊」、「晩菊」として咲き続ける。野性味の濃い小菊は寒さには強いため、冬になっても咲いているため「冬菊」や「寒菊」と呼ばれる。ただし、年を越える頃には枯れてしまい、「枯れ菊」となる。
・天皇家の紋章は菊をかたどったもので「菊の御紋」と呼ばれる。この紋の花弁は16枚。これは、鎌倉時代の初めに後鳥羽上皇が菊の花の意匠を好み、「菊花」を天皇家家紋としたと伝えられている。また、五十円硬貨の表には菊がデザインされている。
・一般に、日本で観賞用多年草植物として発展した系統、品種群を「和菊」、西欧に渡り育種されて生まれた系統、品種群を「洋菊」と呼ぶ。
•花を食用にする食用菊もあり、「もってのほか」が有名。花びらのみを食用とし、独特の甘みがある。茹でてお浸しにしたり、酢の物や胡桃合え、天ぷらや吸い物に用いられる。
・西洋で菊は墓参に用いられ、日本でもこの影響を受けて葬儀の際の献花には菊が用いられる事が多い。このため、病気見舞いに菊の花を贈る事はタブーとされている。
・日本と中国がそれぞれ国花としている(日本は習慣上)。

<キクの分類>

■大菊(一輪菊):花の大きさが20cm前後で、中央の一輪だけ残して周りのつぼみを摘蕾する。「三段仕立て」、「ダルマづくり」「福助づくり」などにして楽しむ。
■厚物:多数の花弁が中心に向かって盛り上がったもの。花弁に起伏がなく整然と並んだものが良いとされる。
■厚走り:厚物の花弁の下に長い花弁が走るように垂れさがったもの。
■管物:花弁が管状となり、直線的に放射状に伸びたもの。外側の花弁はしだれて先が丸まり、それを玉巻と呼ぶ。管弁の太さでさらに太管、細管、針管に区分される。
■一文字(御紋章菊):天皇の「菊の御紋」のように、平らな花弁が一重で並ぶ。花弁の数は14から16枚程になるが、御紋と同じ16枚が理想とされる。
■大つかみ:花の上部が手でつかんだように見えるもの。走り弁が下部につく。
■中菊:花の大きさが10cm程度で、花びらが平らなもの、管状のもの、さじ状のものがある。「仏花」などに使用される一般的な実用花や、洋菊(ポットマム)などが含まれる。その他江戸時代から続く「古典菊」もこの区分に入れられる。
■小菊:花の直径が5cm弱で、枝分かれして小さな花をたくさんつける。つぼみは摘蕾せず、「懸崖仕立て」や「菊人形」などに用いられることもある。
■スプレー菊:花の直径が6cmから3cmくらい。つぼみは摘蕾(てきらい)しない。 ハウス栽培切り花として生産され、「仏花」などの用途で周年供給される。 スプレイー(Spray)とは先が分かれた枝との意味で、小枝の先に多数の花を付ける。
■クッションマム(ポットマム):いわゆる西洋キクで、鉢植えで秋頃に出回る。「矮化剤」で成長が抑制され、背丈がそろえられている。普及したのは1950年代にアメリカのヨーダーブラザーズによって発売され1968年に日本国内でも販売開始された。しかし、1970年後半以降より販売数の減少されたが1990年頃に入って新しいパテントが普及され麒麟麦酒の子会社でキリンマムが発売され各種苗会社では現在も需要が多い。
■古典菊:嵯峨菊、伊勢菊、美濃菊、肥後菊、江戸菊


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